Jun 5, 2015

旅行記:強制収容所とパルチザンのこと

 ウィーン美術アカデミーのポスト・コンセプチュアル・プラクティスというクラスの3日間の旅行に同行をしてきた。美術大学の旅行だからといって美術館やギャラリーを訪れて芸術を学ぶのではなく、今回は第二次世界大戦終戦から70年という節目に合わせて、オーストリア国内、特にスロベニア国境付近にあたる強制収容所とパルチザンの拠点をめぐるという非常に重いものであった。この国境付近は豊かな山々に囲まれた場所であり、その自然の美しさに感嘆する一方で、それとは対照的な悲惨な歴史的事実をどう受け止めていけばよいのか、その答えはいまでも私の中で保留になっている。